ご無沙汰しておりました
非常にご無沙汰しております、サトー@まくらことばです。
皆さん元気でお過ごしでしょうか。
えー、個人的に、ホント個人的なんでアレですがいろいろありまして、しばらくここを留守にしておりました。
で、渦中から離れたのかといえばそうでもないような、そうなような。
や、でも考えてみれば生きてる限り常に何らかの渦中にあるわけで、とりあえずそんな間に私はまたひとつ歳をとり、時間相応の経験を積み、今日もまぁ普通に生きていると。
それで唐突ですが、映画「ハッピーアワー」はご存じでしょうか?
ロカルノ国際映画祭で最優秀女優賞を獲ったことでも話題になった日本映画ですが、それを今日観てきました。
5時間17分という前代未聞の長丁場作品なので、3分割してそのつど入れ替えという昔のジャズ喫茶みたいな興行で、私は整理券を確実にもらうため11時に映画館に着いて見終わって帰りのバスに乗ったのが19時をかなり回っていたのでホントもう半日がかりの映画鑑賞となりました。
そんで肝心の映画ですが、これがもう……いやすごすぎて何も言えないです。
複雑だけどシンプルでけどやっぱ複雑で、善意と悪意の境界線が目まぐるしく変わる、いや善悪とかそんなんじゃなく、それぞれの登場人物が各自の行動原理というか正しいと思うやり方で他者に臨むのですが、現実は意思とは裏腹に進行していき……。
とにかく無駄なシーン、無駄なセリフが一切ない5時間17分でした。
映画というか、これもうなんだろうな、とにかく今まで触れたことのない表現で、すごいことは間違いないから友達とかにも強力に薦めたいけど、同時に相当な覚悟を(長尺に対してでなく。5時間超あっという間だから。ケツ痛いけど)もって観に行くべきであることを言い添えておきたいというか。
だって、当然人によってではあるけど、人生変わっちゃうよこんなもん観たら。
あんまり話を矮小化するのはヤなんですが、私自身主人公(女性4人)と世代が一緒だし、何より境遇がもう……。
なんで刺さり方が尋常じゃなくちょっと怖いくらいで、ほうほうの体で映画館を出てきたのです。
あ、でも当然それはどうでもいい話で、どの世代のどんな事情を抱えた人が観ても絶対に何か刻印の残る作品であると思います。
なんだろうな……文章ってのもギターの練習と一緒、継続的に書いていないとうまく出てこないもんで、今の私の指は指板の上をよどみなくフレーズを求めて動きまわるのには程遠い、錆びついた音色しか奏でられないのですが(実際最近ギター触ってないなぁ)、「ハッピーアワー」を観て何か言わずにはいられなかったのです。
あの、この間素晴らしいレコードも見つけたし、言いたいことはいっぱいあるんですが、指が動くようになるまでちょっとずつちょっとずつ、ね。
またひとつ、皆様よろしくお願いいたします。