歯切れの悪い話
佐藤「いやー、ディアンジェロ奇跡の新譜『ブラック・メシア』どうよ、聴いてる?」
サトー「うん、ひと通りは聴いたよ、このフィーバーに乗り遅れないようにね。んでまぁ、すごい音楽だなぁ、というのはわかった」
佐「なんだかずいぶん消極的じゃない。ま、無理もないか、今まで君はほとんどブラックミュージック聴いてこなかったもんな」
サ「そんなことないよ、カーティスでしょ、スライでしょ、スティービー・ワンダーでしょ、アーチーベルでしょ……」
佐「はいはい、どれもロックリスナーが『ブラック聴かねば』というプレッシャーから最初に手に取るお勉強盤だな。ベタなんだよ」
サ「うるせぇなぁ、ほかにもTTDでしょ、レニクラでしょ……」
佐「その辺は黒人がやってるロックだから。いや、基本的におれら、ブラックのフィーリングってわからないんだと思うよ、どんなに努力しても」
サ「そうなんだけどさ……いや、その『わからないけどわかりたい』って感じはすごく共感できるじゃない? 渋谷系の源流でもあるポール・ウェラーなんてまさにそうだよね」
佐「ウェラーパイセンはブラックワナビーの最たるモンだな、つまりブルーアイド・ソウルってやつが好きなんだよ」
サ「そうかもしんないね。話をもとに戻すとだね、D様の新譜、実はスティーリーダンみたいなのを期待してたの。R&Bって徹底的に洗練していくとAORみたくなってくるんじゃねと思って。で、確かにすごく作り込んであるんだけど、やっぱりSDとは違ってたな」
佐「プリンス体験の有無ってのがカギになるかもしれない。だから岡村ちゃんをサブカル的にじゃなく音楽的に好きな人はD様の新譜いいかもね、同じプリンスチルドレンとしてさ」
サ「そうだね。それよりさ、もっと待望の新譜が出たじゃない! 中納良恵のソロ2枚目『窓景』! いやー、待ったかいがあった大傑作だよな」
佐「……うん、そうだね」
サ「先行してMVが公開された『濡れない雨』が『ソレイユ』路線をさらに推し進めた超王道ポップスだったからさ、こりゃすげぇ、ソレイユ超えてくるぜと思ったら、見事に肩すかしでさ、うたものの枠組みを大きく超えた音響アルバムだもんね、やっぱり天才だわあの人」
佐「……そうね」
サ「なんだよさっきからノリが悪いな! 君の大好物だからこうして話題にしてるのに何なんだよ」
佐「それがさぁ、『窓景』についてはね、そのー、すでに存分に語りつくしたというか書きつくしたというか……」
サ「は? いつ、どこで?」
佐「それがね、まだGOが出てないもんで何とも。もう喉まで出かかっているんだけどさ、まぁいいじゃん、近いうちにお知らせするから」
サ「なんだよもったいつけて! 性格悪いなぁ」
佐「それよか君、2月のライブの詳細は決まったのかよ?」
サ「あ、そうでした。モナさんのサイトには情報がアップされてました」
2015/02/15 (Sun) LITTLE LUCK / うさぎ的事情 / Kanten papa | | mona records
サ「出演順とかはこれからなんですけどね。いやランチ枠、楽しみだよね」
佐「練習はしてんの?」
サ「けっこう真面目にやってるよ。パートナーのクボチュウさんとはある事情によって非常に時間が合わせやすいし」
佐「なんだよある事情って?」
サ「まぁそれは追い追い。……今日はお互い奥歯に物が挟まった感じだね」
佐「そうね。ま、いろいろ事情があるってことで」
サ「文字通り、うさぎ的事情だww」