私をつくった10枚
おはようございます、サトー@まくらことばです。
唐突ですが、前置きなしに「私をつくった10枚」を紹介させてください!
なお掲載は出会った順。
1967年以降、ロックバンドの範疇を超えてアート集団と化していたビートルズが、最後にもう一度バンドとしてまとまった感動作。
キャリー・ザット・ウエイト~ジ・エンドのラストメッセージは、まくらことばの出発点でもある。
2.ジェリーフィッシュ「こぼれたミルクに泣かないで」
90年代に突如現れたポップ集団の最高傑作。
過去20年の音楽遺産を見事に消化して継承したポップセンスは、次の20年のための古典になった。
ぱっとしない高校生活を色づけてくれた1枚。
3.デヴィッド・ボウイ「ジギー・スターダスト」
個人的再生回数ではおそらく最多の、名盤中の名盤。
コンセプトアルバムとしての完成度もさることながら、ソングライティングの教科書ともいうべきコード進行の玉手箱。
永遠の思春期バンドの記念碑的ファースト。
世界と対峙するための武器としてこのアルバムを選んだことは、今思っても私にとって決定的な選択だった。
今日も世界のどこかで、このアルバムによって人生をねじ曲げられる17歳がいると思うとゾクゾクする。
5.ジャックス「ジャックスの世界」
これが60年代の段階で、つまりビートルズやヴェルヴェッツと同時代にリリースされていたという歴史的事実に言葉を失ってしまう日本ロック界の奇跡。
私にとっては邦楽に目を向けさせてくれた転換点の1枚で、自ら曲を作るようになるきっかけともなった作品。
ストイックなアレンジと音響、練りに練った楽曲構成とメロディ、そして選び抜かれた言葉の数々。
20代前半の若者が作ったとは思えない、おそろしく老成した作品。
「トップ・オブ・ザ・パレード」から「モノクローム・カメレオン」と、どんどんエッジを増した作品を発表してきた彼らが、切れ味はそのまま、イマジネーション溢れる音と言葉の世界に突入した90年代を代表する(隠れた)傑作ロックアルバム。
1曲目「ウオームハートとクールヘッド」と4曲目「ロゼッタストーン」、この2曲だけでも名盤の資格あり。
8.ハイ・ラマズ「ギデオン・ゲイ」
天才ではないショーン・オヘイガンが作り上げた、書き割りのような「スマイル」。
しかし時にフェイクが本物を凌駕することもあって、天才ブライアン・ウイルソンが後年完成させた「スマイル」よりこちらのほうが素晴らしい。
私は一時期、このアルバムしか聞いていないことがあった。
9.キリンジ「ペイパードライバーズ・ミュージック」
日本語ポップスの到達点であるキリンジのファースト。
シティポップスと言われがちだが、これは実は本邦初のサバービアミュージック。
成り上がりの出発点である“地方”とも、紐帯の証である“地元”とも違う、「低い温度でゆっくりと火傷」するような“郊外”の音楽。
10.スティーリー・ダン「エイジャ」
神のごとき究極のポップミュージック。
何回聴いても毎回新しい発見があるうえに、どんなに耳をかっぽじって聴いても無駄な音を一切見つけることができない。
これ自体が一つの宇宙ともいえる完全体であり、もはや聖域。