布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

太古の記憶

こんばんは、週の初めの朝一、予想外の搬入作業でボロボロになり肩痛再発におびえるまくらことばのサトッキョです。

 

昨日午後、いつものように爆笑問題のラジオを聴いていたんですが、レギュラーコーナーで「カラオケベスト10」っていうのがありまして、あるテーマで最も歌われた曲のランキングを出演者が予想しながら発表していくんですね。

で、昨日は「オフコース小田和正のカラオケベスト10」だったわけですが、小田和正のソロはさておき、オフコースについては耳覚えのある曲が出てくるわ出てくるわ。

というのも親父がオフコースファンで、小さいころうんざりするくらい車でリピートされてまして、オフコースについては、曲名とかはわからずとも聴けば「ああ、この曲か」とほとんど血肉化した何かが刺激されるのであります。

 

なんか最近思うんですけど、自分の意志で聴きはじめた音楽、たとえばビートルズとかそうなんだけど、それ以前に、好むと好まざるとにかかわらず聴いていた音楽の影響というか体内残留ってホントあなどれなくて、ふとした拍子に顔をのぞかせることがままあるんですよ。

そう考えると上記オフコースのほかに親父が好きだったアリスとかサイモン&ガーファンクル、母ちゃんが聴いてたかぐや姫高倉健「唐獅子牡丹」、宮史郎「女のみち」なんかは、私にとっては一生引き連れていかなければならない音楽で、どんな瞬間にそれがまろび出るか、楽しみなような怖いような気がします(しかし親父と母ちゃんはこんだけ趣味が違ってよく夫婦やってたもんだと感心するぜ)。

 

その他、子供のころテレビで聴いた音楽なんかも当然体内残留しているわけで、まだまだ歌謡曲シーンが旺盛で歌番組もたくさんあり、CMも抽象的でアート色の強いものが多かった(とくにタバコのCMは傑作多し。BGMにラヴィン・スプーンフルとか使ってたし)時代にガキだった私の世代は、自発的に音楽に目覚める前の段階でかなり濃厚な音楽体験をした方が多いのではないかと思います。

 

ずーっと記憶の片隅にあって、曲名はおろか誰が歌っていたのかも思い出せないような曲なんだけど妙に印象に残っている、なんて作品が誰しも1つや2つはあると思うのですが、YouTubeってやつはそういった曲をつまびらかにしてしまう恐るべきツールなのね。

そんでもって私の太古の記憶にずっとひっかかったままで、最近その全貌が明らかになって歓喜したのがこの曲なんです。


月の砂漠から - YouTube

たけしと亡くなった山口美江さんがやっていたトーク番組のエンディング曲で、たしか日曜夜10時からの30分番組じゃなかったかなぁ。

日曜の夜は9時から大好物の「あぶない刑事」を観て、そのあとこの「たけしのここだけの話」を流したあと、小学校が死ぬほど嫌いだったキョースケ少年は絶望的な気分で布団に入るのでした。

 

あの日曜の夜のやりきれない気分と、この曲の幻想的な歌詞・美しいメロディーがなぜか妙にマッチして、子供ながらに「ああ、素敵な歌じゃ……」と感じていたのでしょう。

今聴いてもすばらしいね。