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布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

フリースタイルダンジョン

クボチュウ氏に「面白いから」と勧められて見始めた「フリースタイルダンジョン」に最近ハマっています。

これはラップのフリースタイルバトルの深夜番組で、チャレンジャーがモンスターにバトルを挑むという形式なのですが、勝ち抜きで賞金が積み増しされ、モンスター側のラスボスにはあの般若が控えているのです。

ほとんどがようつべにアップされているので私はそちらで観ているのですが、いやー、面白いですねぇ。

 

私、日本語ラップって好きでよく聴いてる(昨夜もブッダブランド聴いてた)のですが、フリースタイルバトルについては「ああ、そういうのもあるんだ」みたいな感じであまりなじみがなかった。

というか、日本語のラップって今相当すごいことになってるので、きちんとストーリー性とか説得力のあるライムが聴ける盤の作品のほうが好きなのです。

桜井翔のラップは「サクラップ」として有名ですが、彼はサクラップの中でフリースタイルバトルに対し、「そんなに罵り合って何になるんだ?」といういかにも育ちの良い疑問を呈しているらしく、私もまぁそれに同意というか、ディスり合ってもなぁみたいな印象は持っていました。

もちろん、即興で言葉を紡ぐ、しかも韻を踏むとかテクニックを織り交ぜていくというのはすごいことだと思うし、バトルの中でしか研鑽されない表現もあるとは思うのですが、行き着く先がなんかむなしいというか、「ここがお前の墓場だ」みたいなこと言ってもなぁ墓場じゃねえし、みたいな。

ということで、ヒップホップは好きだけどバトルにはあんまり興味がなかったのです。

 

「フリースタイルダンジョン」は、そんな私の先入観を見事に打ち破ってくれました。

もちろん、「この人性格悪いなー」というライムもあるのですが、それとて一つの芸風というか、上手いこと言うもんだと感心させられることしばしで、彼らの技術の高さに唸らされるのです。

もちろん、有り体なストックフレーズをつなぎ合わせたようなライムはリアリティがなく、審査員もそういうラップには点を入れません。

強いラッパーは反射神経に優れているだけでなく、豊富なボキャブラリーやユーモアのセンス、日本語に対する感性が備わっていて、一つの作品として鑑賞できるレベルに達しているライムもあったりします。

 

そんな感じで面白さに魅了されていくなかで、ちょっと感動というか、涙が流れてきたものすごいバトルがありました。

それは番組ファンの間でも神回と呼ばれている、池袋のラッパー焚巻(たくまき)とラスボス般若のバトルで、これはヒップホップ好きでなくても必見の内容となっています。

焚巻は高速ラップを得意とするスキルフルなラッパーなのですが、言語感覚やボキャブラリーも相当のものがあり、次々とモンスターを倒していきます。

そしてついに、8年ぶりだったかな、般若をフリースタイルバトルに引きずり出すのですが、このバトルがまぁすごいのよ。

ディスり合戦とは全く別次元の、エールの交換とでもいうべき熱いバトルで、己の生き様をラップしあううち、独特の磁場が生まれてくるのです。

審査員のいとうせいこう氏は「『ロッキー』観てるみたいだった」と感想を述べられましたが、まさにあの、ロッキーとアポロのお互いをリスペクトし合う者同士の死闘が繰り広げられていました。

百聞は一見に如かず、ぜひご覧になってください、この回はマジで凄いです!