布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

クリスマスの思い出

クリスマスソングで一番好きなのは、やっぱり「チキンライス」です。

ダウンタウンの2人のやさしさが感じられるし、「過去があって今がある」という全体像がすごくいい。

貧しかった子供時代に自分の原点があり、そこを出発点に成功したということを今も忘れない、あの歌ではクリスマスはそんなことを思い出すきっかけなんですね。

 

私の家は貧乏でも金持ちでもなく普通の経済状態だったと思いますが、自営業(魚屋)だったのでサラリーマンや公務員家庭とはキャッシュフローが全然違っていました。

よく「ウチはサバ一匹、イワシ一匹売ってなんぼじゃ」と母親が言っていましたが、まさに日銭で生きていたわけですね。

なので給料日やボーナスといった「何か買ってよ」的タイミングがなく、欲しいものをねだるのにクリスマスは「ここしかない!」という絶好の機会でした。

たしか小4くらいまではベタにおもちゃをねだっていたと思うし、ケーキを食ったりもしていたと思いますが、兄が中学に入ったころからクリスマス含め家族行事が全体的に自然消滅してきたので、それ以降は特に思い出もなく。

 

思春期以降で印象的なのは、たしか浪人時代、テレビでクリスマス仕様の音楽番組を観ながら、「ああ、おれは今この世界と最も縁遠いところにいるなあ」と気が遠くなるような思いをしたのを覚えています。

浪人ってすごく世間と隔絶された時間で、それはそれで楽しかったりもするんですが、クリスマスだけはやっぱり身に染みるものがあるんだよね。

 

上京してからはさしたる思い出もなく今に至るという感じなので、クリスマスって自分にとっては特にどうということはないな……と改めて思うのであります。

あ、そういえばコンビニでバイトしてたとき、サンタの格好をしなきゃいけないんだけど、それが何年も使いまわしてる帽子とかでくっさかったなぁ、不衛生なサンタ。

 

でも、世の中がなんか上気してる感じは好きで、4、5年前だったかな、会社帰り神保町の駅前に聖歌隊がいて歌っていたのは、すごく幸せな気分になりました。

どっかに繰り出す人も、家路を急ぐ人も、いつもより足取りが軽い感じに見えたり。

それから時期的な問題もあるだろうね、こっから年末年始の休みに入り、正月に接続していく非日常へのスタートが12月24日、という感じ。

 

今年は自分にとって、転換点なのか通過点なのか、出発点なのか最終地点なのか、その評価はこれからの自分次第なんですが、とにかく節目の年になりました。

今こうしてクリスマスを迎え、ブログを書ける程度には平穏であることに、なんだかんだ言って感謝しなきゃいけないなと思います。

来年のことを言うと鬼が笑いますが、2016年にどうふるまうかで、2015年がどんな年だったか決まってくると考えると、久しぶりに身の引き締まるような感じがします。

今日はなんか「ぽい」ものでも食べながら、一人静かに考えるクリスマスにしようかな、と。

 

みなさん、よいクリスマスを。