布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

食べ物の話

佐藤「唐突に訊くが、君が好きな食べ物は何かね?」

サトー「……難しいな。うーん、ヒレカツってのはやっぱり外せないし、寿司と答えたくもあるが、その場合ネタは何だみたいな話になるし、うーん……」

佐「あー、もうこういうのってズバッと即答してくんないと、質問したほうが何か気まずい雰囲気になるのよ! 別におれだって本当に君の好物が知りたいわけじゃなくて、ただのネタ振りに過ぎないってことわかるだろ!? ぱっと答えてよぱっと」

サ「何キレてんだよ、もう。ちなみに今、『ただのネタ振り』って入力して最初に出た変換候補が『多田野寝たふり』だったねww まあいいや、じゃあ蕎麦ってことで」

佐「君ホントTDN関係好物だな。で何、蕎麦ってことね。……あのさ、最近この手の質問の回答として、唐揚げが急浮上してる感じしない、世間的に」

サ「ああ、一時期の肉じゃが的な文脈で?」

佐「そうそう、おふくろの味というか、彼女につくってもらいたい・男をオトす料理的なところでさ、もうそういうのおれ、血が逆流するくらい嫌いなんだけどさ」

サ「それはただ単に君が肉嫌いってことでは?」

佐「違うよ、個人の好き嫌いを超えてさ、それを欲する男も食わせたい女ももう全部ひっくるめてどっか行っちゃえ的な、よくもまぁそこまで世間と自分を同調させられるもんだなという。だって自分の好きな食べ物訊かれてさ、自分の感覚じゃなくて世間でいいと言われているものを答えるって、どんだけ思考停止してんだよ!」

サ「……ああめんどくさ。本当に好きなんでしょうよ、肉じゃがが。だいたいさ、人気メニューのアンケートの上位回答に対して『世間と同調してる』って、言いがかり以外のなにものでもないよ。いつものリア充嫉妬じゃん」

佐「うるさいなぁ、とにかくその文脈でね、唐揚げって回答が近年とみに目立ってきたんだ」

サ「で? 鶏肉業界が根回ししたとか、ロスチャイルドフリーメイソンが日本人に生産過剰となった鶏肉を食わせようとしているとか、そういうことが言いたいわけ?」

佐「おれいつ陰謀論者になったよ? これはね、まぁ何がしかの資本の差し金があるのかもしれんが、いわゆるおふくろの味ってやつが変わってきたのではないかと」

サ「要は母ちゃんが作ってたメニューの変遷がそうさせたと。なるほど、それは一理あるかも。確かに煮物系から揚げ物・炒め物系に移行している感じはするな。唐揚げ以外にも生姜焼きなんてのも最近上昇してる気がする」

佐「そんでね、これはまだ試論にすぎないんだが、好きな料理を訊かれて、いわゆる家庭料理を回答する人はリア充系、外食料理を回答する人はサブカル系、これどうよ?」

サ「あー、なんとなく言わんとすることはわかるよ。ま、単純にリア充系の人って家庭環境良好な人多いからね。対してサブカル系は早々に実家を出ている人が多そう、っていう」

佐「それもあるし、なんかベタなもの、みんながいいというものを良しとするか、特別感のあるものを好むか、みたいなね」

サ「そうなると蕎麦ってのは家庭料理なのか、外食料理なのか。本格的にやろうとすればそば打ちからつゆのダシ取りから、とてもじゃないが素人にはできないけど、ゆでるだけのやつだったら、昨日一人暮らしを始めた大学生だって作れる」

佐「でもやっぱりおふくろの味として蕎麦ってないんじゃない? 実際母ちゃん蕎麦作ってた印象ないでしょ。そういう意味では焼き魚ってのも微妙だな」

サ「調理法がシンプル過ぎて、誰が作ってもそれほど味に差が出ない物件ね。……あ、焼き魚といえば思い出したぞ。昔、「大戸屋」でB-BOYみたいなのが彼女と一緒に来て焼き魚定食食ってた時、それを見て君、憤慨してたよね」

佐「そうそう。なんだそれ、女に対する『俺こんな感じだけど結構家庭的なとこあるんだよね』アピールかこのボケ、自分に正直にハンバーグ喰ってろ! という怒りね」

サ「世の中にはいろんな怒りがあるんだなぁと思ったよ。……ところでさ、今日はこの全く中身のない話で終わりなんですか?」

佐「……ダメ? あ、じゃあもうひとつ最近『こ、これは!』って思った話が。君さ、24karatsって知ってる」

サ「なんかEXILE TRIBEのブランドでしょ、アパレルの。どんな服かは推して知るべしな」

佐「それをね、こないだコロッケが着てた(笑)」

サ「(笑)……コロッケかぁ(笑)」