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布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

最近気になる人たち

サトー「さて、久しぶりに音楽の話題でも書こうかしらね……」

佐藤「ちょっとちょっと、その前にあの問題どうすんのよ、あの問題」

サ「なんだよ出し抜けに。コーヒーと黒糖飴で穏やかな朝を迎えているんだよこっちは」

佐「その音楽の話題に欠かせないYouTubeさ、最近すげぇ面倒くさいことになってるじゃん」

サ「あ、YouTuberとかいう連中な! 何なのあれ、すっごい出てきて鬱陶しいんだが」

佐「ここはさ、あえてユーチューバーって表記にしてやろうぜ、何か間抜けじゃん」

サ「ユーチューバー(笑)。“チューバー”とかになるんだろうね、そのうち。しかしなんだろう、固有名詞出すのもなんかヤだからそれとなく進めるけど、連中に対する違和感というかモヤモヤ感を表現する語彙が自分の中にまだないことがもどかしいよね」

佐「そうなんだよ、問題はそこにあって、あれに対して防戦一方というかやられっぱなし感がすごくヤなんだよね。こんなときナンシー関が生きてたら……とかつくづく思うよね」

サ「なんかさ、今も鋭いこと言う人ってちゃんといるんだけどさ、自身のTwitterとかでアホと格闘しててその言論が人口に膾炙する以前に疲弊してしまうというか、大変なんだろうなって思わない?」

佐「やっぱりナンシー関ってのはさ、活躍したのがネット前夜という絶妙なタイミングだったじゃない、だから彼女の言論をまるで理解してないくせに絡んできたりするアホもいたんだろうけど、日常的にアホどもと触れることはそんなになかったんじゃないかな。今の人は大変だよ、ちょっとでもエッジの立ったこととかウイットきつめのこと言ったらすぐにアホが沸いて出でネット上でダイレクトにやりあわないといけないんだもんね」

サ「自分が何者でどういう立場なのかも明かさないままに『あなたはなぜそんなことが言えるんでしょう』的なリプライして鬼の首とったようになる奴ね。だいたい他者を追及するような物言いって、内容如何にかかわらずほぼ百パー間違ってるよね」

佐「『私間違ったこと言ってます!?』っていうのがもう間違ってんだよ!っていうね」

サ「ちょっと脱線したから話をユーチューバー(笑)に戻すと、なんだろう、あの全方位的でチャラいコミュ力至上主義みたいな感じがすごく気持ち悪い」

佐「ああいう対人作法がグローバルスタンダードってやつだとしたら、おれはいらないね。やたら明るく『どうも~』って、知らねえよお前なんか!」

サ「まだね、メイクとか英会話とか、明確な方向性とか実用性のあるコンテンツは理解できるんだ、主旨だけは。でも『〇〇食べてみた』とか『Tシャツ100枚着てみた』とか、ああいうのって要はTVのバラエティ番組を素人がやってみた単なる劣化版なわけでしょう? おれはTVの味方でもなんでもないけどTV舐めんなって言いたい」

佐「一時期さ、今もかもしれんけど『どうでしょう』の真似して素人が旅の様子をデジカムに収めてやたらYouTubeにアップしてたでしょ、あれとか少し観ただけでクッソつまんねぇのがわかるよね、もう2秒くらいで」

サ「そのくせユーチューバーとかその支持者ってさ、『TVはオワコン』とか言ってそうじゃない? 思いっきりパクッてるだけなのにそれを貶めて悦に入ってる感じがたまらなくダサい」

佐「いやたとえばアマチュアバンドの演奏とかさ、釣りの様子とかさ、そういうのはいいんだよ、僕も大好きだし。なんだけどユーチューバーってのは明らかに“コンテンツ”を作っているつもりなわけでしょう、その自意識と根拠レスな全能感がなんかもう」

サ「YouTubeにおける素人作の動画ってさ、要するに“面白ビデオ撮れちゃいました”以上でもないし以下でもない。それに対しコンテンツってのはさ、ちゃんとしかるべき淘汰圧を潜り抜けたものだけが流通を許されるんだよ」

佐「そうなんだよね、それが高級だろうが低級だろうが、面白かろうがつまんなかろうが、とにかくちゃんと手続きを踏んでいないものが世に出てくるのがたまらなく気持ち悪いんだよ。それって自意識のアク抜きが済んでいないものなわけでしょう」

サ「その淘汰圧をね、権威とかに置き換えて攻撃対象にしてるやつとかってホントにダサいと思う。一生やってろ、ただしおれの目につかない場所でって感じ」

佐「思えばさ、あれ系のソーシャルな自意識というか上っ面のコミュ力満載の胡散臭い感じってさ、中田英寿を嚆矢とする感じがない? いや、サッカー選手としての中田はよくわかんないんだけど、旅人兼投資家とかナカタドットネットカフェとか」

サ「 (笑)。もうなんか蔵出しの最先端、みたいな。それこそキラーパスだよね」

佐「『康介のバリューはそんなもんじゃない』発言とか(笑)。なんかね、ネットを武器にして出てくる人ってさ、言外にあるいはあからさまに、旧態依然としたものにレッテルを貼って『自分はそこから切れている』アピールするじゃない。それはTVであったり紙媒体であったりいろいろなんだけどさ、そんなに歴史と断絶しているのは自慢できることかね?」

サ「まぁ中田とかホリエモンまでだったらさ、旧来的なものへの反発というオーソドックスな自意識が見えてそこは逆説的だなぁとか思うんだけどさ、与沢某に至ってはもうそれすらわからないよね。あそこまでツッコミどころが多いともう『あ、こいつとは完全に共有プラットフォームがないんだな』って何も言う気なくなるもん」

佐「そう、だから僕も現時点ではさ、ユーチューバーの処遇については“与沢翼的な何か”という箱にとりあえず入れておくことにしてるわけ。誰かがこれに適切な名前を付けてくれるまではね、もちろん自分でも引き続き考えるけど」

サ「でもね、IT革命(笑)以降の胡散臭い人って、確かに新しいことを言ってる・やってるように見えるからちょっとこっちも気後れしちゃうんだけど、一言でいえばあいつら香具師でさ、そんなのは大衆文化の中で連綿と存在してきたわけ、古いも新しいもないのよ。僕は1960年代の東京の街の写真集なんて持ってるけど、怪しげな商品だとか『記憶術』『速読法』みたいな看板が街にあふれててね、結局そういう商売って枠組みとか手段の変遷はあってもずっと存在してて、山っ気のある人間はいつの時代もいるものなのさ」

佐「そう考えるとなんかユーチューバーに腹が立たなくなってくるね。悪貨は良貨を駆逐するって言うけどその逆もまた真なりで、胡散臭いものとか箸にも棒にもかかんないものがあるから素敵なものが輝くって側面もあるわけで。ま、でも友達の誰かが『ユーチューバーになる!』とか言い出したら全力で阻止するけどね」

サ「じゃあ最後に1曲リクエストして締めようか。ユーチューバーが出てきたらゴメンナサイ」

佐「えー、最近のイチオシ、ドクター・ドッグで『How Long Must I Wait』」


Dr. Dog - How Long Must I Wait - YouTube