bonobos行ってきました
おはようございます、サトー@まくらことばです。
今日は一日晴れがもつでしょうか、それならそれで暑いわけですが。
さて、昨夜はbonobosのツアー「HYPER FOLK JAMBOREE」ツアーファイナル、渋谷クアトロ公演に行ってきました。
いやー、すごかった!
アルバム「HYPER FOLK」がとんでもないことになっていることは以前にも記事にしましたが、そのアルバムを引っ提げてのツアー、しかもファイナルですからね、明らかに演者の皆さんも最高潮の状態で臨まれた様子でした。
ボーカルの蔡さんは終演後のtwitterで、
「バンド始めて10何年、今夜のライブはある種の到達点になる気がしてたけど、まだいけるな。」
とつぶやいておられましたが、その言葉通り、到達点でありかつ新しいスタートでもあった瞬間を目撃できたことは、非常に幸せだったと思います。
私は世の中のすべての音楽を聴いているわけではないので、あまりこういう物言いってよくないとは思うんだけど、今のbonobosってホント最強なんじゃないか、同じ時代にいてライブが観れるってのは奇跡みたいなことだと後年振り返るのではないか、そんなふうに思います。
たとえば「三月のプリズム」で見せたあの圧倒的なサウンドスケープを、ライブ会場で当たり前のように再現させてしまうその技量。
特に蔡さんのボーカルは、単純に上手いだけでなく表現としても最高峰のレベルにあって、レコードよりも抑揚が際立った素晴らしい出来だったと思います。
昨日は9人編成のバンドでしたが、圧倒的な音圧であるのはもちろんなんだけど、それが単に大所帯がもたらす物量的なものではなく、やっぱりアンサンブルの妙というか、丁寧な音色の重層構造が迫ってくるものでした。
そして何より、演者の皆さんもお客さんも(もちろん私も)そうであったのですが、みんなが2時間ずっと笑顔でいるライブであったこと。
もちろん、MCの面白さみたいなのもあるのですが、もう音すべてが、「あなたは太陽」の歌詞にあるように「圧倒的な祝福」なんですよね。
あの多幸感だけは体験してみないとわからないかな、だって他にたとえようがないから。
そんで個人的に感じたのは、bonobosってやっぱり最先端のバンドなんだなってこと。
昨日ステージに上がっていたのは私とほぼ同世代の方たちばかりだと思いますが、そこに対する思い入れを差し引いても、懐かしさとか同世代感覚はほとんど感じなくて、自分たちの音楽をずっと第一線で追い求め続けているミュージシャンの姿だけがありました。
なんでもフジロックへの出演が決まったそうですが、なんで今まで呼ばれなかったのかが不思議なくらいだし、並み居る世界レベルのバンドを向こうに回して最強のパフォーマンスを見せてくれるのではないかと思います、ああ、bonobos観るためだけでも苗場行きてぇ!
かようにbonobosは当世最高のバンドの一つと言って間違いないと思うのですが、やっぱり蔡さんの言葉ににじみ出ているように、今の到達点は長い積み重ねの末にあるものなんだなぁと感じます。
才能やセンスに恵まれて、1、2枚それなりの盤を作ってしまうミュージシャンは結構いますが、長い間にわたって研鑽を重ね、誰もいない境地に到達するミュージシャンはそんなに多くない。
しかもそれを、バンドというぶつかり合いがデフォの形態で成し遂げていることには、心の底から敬意を抱くものです。
さぁ、僕らもやることやりましょうか、地道にね。