布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

With a Little Help from My Friends

こんばんは、ギリシャの街かどで詭弁をふるっていたという設定らしい、サトス・キョウスケス@まくらことばです。

先週からの私の風邪、困ったことに長患いの様相を呈してきまして。

いっそのこと、かーっと高熱が出て二日くらい寝込んでスッキリ、みたいなほうがよかったんですけどね、いつまでもだらだらと咳き込んでおります。

非常にマズい事態になりつつあるため、昨夜からちょっと前に病院でもらった薬を飲み始めました。

薬ってなるべく飲みたくないんですが、事情が事情なんでね。

 

さていよいよあと1週間と迫ったまくらことばの初ライブ、私はちょっと緊張なのか何なのか、ふわふわしてきたというか、例の「空中キャンプ状態」に突入しております。

明日はポールだし、土曜はLazsだし、日曜はラストの練習だし……、私にとっては盆と正月とお彼岸とクリスマスがやってきたような感じで、「わぁー」と取り乱すしかなすすべがありません。

そして今週に入り、主にADの奮闘の甲斐あって、にわかに各種フォーマットが整ってきたまくらことば。

みなさん、HPはご覧になったでしょうか、なんともまぁわれわれの雰囲気をそのまま伝えてくれるような、素晴らしきサイトに仕上がっております。

また昨日吹雪様からアナウンスがありましたが、バンドのtwitterアカウントを始めましたので、こちらもよしなにしていただければこれ幸い。

そして、ようやく正式に言いふらしてもよろしと許可の下りた、YouTubeの「ハッチバック」MV!

私も改めてじっくり観てみたわけですが、やっぱり一発目にお聴かせする曲として「ハッチバック」はぴったりだったなと改めて。

またAD監督の手になる映像も、やっぱりすげぇいいなと自画自賛モードに突入しております。

あ、各メンバーの画はおわかりかと思いますが、後姿のちらっと映っている女性、あれが我らがミューズ、あけみ嬢でございます。

 

……あのね、新婚のうら若き乙女みたいなこと言いますけどね、私最近、幸せすぎて怖いんですよ。

だってまくらことばやってて、ありえないくらいに楽しいんだもの、こんなのいつまでも続くはずない! って思うんです。

でもね、よくよく考えてみたら、これを続けることもできるのかなってちょっと思うようにもなってきてて。

このバンドはいろんな偶然が重なってここまで進んできたわけですが、その偶然を呼び込むような下地づくりは、やっぱりちゃんとそれぞれが――なんとなれば結成前から無意識のうちに行ってきたし、これからも地道にそれを続けていれば、また何か偶然が生まれるんだろうなって思うようになったんです。

そんなサイクルの中で、みなさんに気に入ってもらえるような曲が生まれていくとしたら、そんな素敵なことはないだろうなって。

これね、別におれはやることやってんだとか、自信あるんだって話じゃなくてね、今の自分には仲間がいる、そのことが自分を励ましてくれるっていうか、この先も続けていけるって思える根拠になっているんです。

 

ビートルズに「With a Little Help from My Friends」って曲がありますね、珍しくリンゴがボーカルをとっている。

この曲の歌詞もいろんな解釈が加えられておりまして、以下はサトーの捉え方にすぎないのですが、これはもうストレートにですね、「友だちの助けで僕はやっていけるんだ」ということだと思うんですよ。

でね、何がすごいってこの曲、リンゴ作じゃなくて(主に)ポール作ってことなんですよね。

リンゴは「作曲に何度かトライしたけどできなかった」みたいな発言も残していますが、天才的ソングライター3人に囲まれて、ちょっと居心地が悪かったんだろうな、なんて私は勝手に想像してたんです。

でもね、曲が書けないって言ってるリンゴにね(まぁこの曲はビリー・シアーズという架空のシンガーが歌っている設定なんですが)、ポールは「友だちの助けでなんとかやっていける」って曲を平気で歌わせて、リンゴも嬉々として歌ってるんですよ。

これって、すごいことだと思いません?

互いの役割をきちんと尊重し合ってないと、絶対にできない。

この曲をじっくり聴いたとき、私の想像なぞ邪推にすぎないと気付きました。

リンゴの引け目だとか、ポールの優越感(またはそれがゆえの気遣い)みたいなものがあのバンドにはこれっぽっちもなくて、本当にお互いがお互いを認めあっていたんだろうなって思うんです。

 

翻ってまくらことばのことを考えると、このバンドも、たぶんメンバーそれぞれが「友だちの助けでなんとかやっていける」って思ってるんじゃないかなって感じるんです。

少なくとも私はこのバンドでは、妙なプライドとかに惑わされることなく、メンバーに対して「Little Help」を発することができますし、だからこそ逆に、自分の役割はちゃんと果たしたうえで助けを求めようとも思うし。

現にいまこのバンドに関するあれこれが、誰が欠けても不可能なことばかりだし、それってみんなの間でLittle Helpのやりとりを経たからそうなってる気がします。

 

もう随分前のことになりますが、私は30代になったとき、これからはもっと人に頼って生きていこうと決意しました。

若いころはとにかく、東京で自分の力だけで生きていくこと、その基盤を固めることが一番大事なんだと信じてたし、誰に何の借りも作らないぞ! って思ってたんですが、それって実は大したことないんじゃないかって気付いたんです。

他人に何も負うことがないって、すごく寂しいことなんじゃないかって。

 

じゃあ実際、どんどん借りを作っていこう、迷惑かけていこうとしても、すごく難しいんですよね。

いや、文字通り迷惑かけるのなんて簡単なんだけど、それでも関係が失われないだけの信頼を担保するのがとにかく難しい。

当然だけど、自分が最悪の時にも見捨てないような人を見付けるには、自分も誰かの最悪な時にがっつり向き合わなきゃいけないんですよね。

 

……いつもの悪い癖でナンカ話が大仰になってきましたが、とにかくまくらことばを始めたあたりから、その辺が自然にできるようになった気がしてるんです。

今は周りの人たちに素直に接することができるようになったのかな、なんてね。

その証拠に、最近は自分に対して苦言やアドバイスをもらうことが増えたような気がして、あぁ、若い頃はあんまりなかったなぁ、なんて感じたりしています。

 

ホント手垢の付いた言い方だけどさ、人は一人では生きていけないよね。

友達のちょっとした助けがあってはじめて立っていられる私たちは、この4人じゃなきゃできないことを、来週、まくらことばを支えてくれるみなさんにお見せしたいと思ってます。

 

そのためにはまず、風邪治さなきゃ。