布団あります まくらことば活動日記

歌ものロック/ポップスバンド、まくらことばのブログです。

ハッチバック問題

こんばんは、実家は魚屋のまくらことばサトーです。

 

今日は久しぶりの練習でした。

いや〜、雨のなかギターとエフェクターボード運ぶの、辛いっす。

だって傘させねぇもん、ドブ板選挙やってる政治家みたく、濡れネズミでずんずん歩いて帰りました。

 

さて、定期的にスタジオ入り始めてけっこう経ちますが、ずっとしっくりこない曲がありまして。

ハッチバック」って曲なんですが、リズムがシャッフルといってハネるような感じなんだけど、これがなかなか上手く出せなかったんです。

それが今日、初めてしっくりきたというか、ちょっとハマりかけて。

吹雪様のドラムと私のギターが、バーモントカレーにおけるリンゴとハチミツ的な関係になりつつあるのを感じたわけです。

今日は例のコンプをかけたのでギターの出音がしゃっきりしてたってのもあると思うんですが、きっと吹雪様がコッソリ練習してきたんだと思います。

偉いゾ!(←永井真理子風に)

 

この「ハッチバック」は、まくらことばのテーマソングとも言える曲で、私にとっては十数年ぶりに作った曲です。

私は曲を作る時、割と明確な対象を思い浮かべて作るのですが、「ハッチバック」は、わがバンドメンバーに対する気持ちを歌ったもの。

自分では特に二番の歌詞が気に入っています。

ながい春の終わりに気づかないまま/あらゆる扉を開けては閉めて

海を目指す青い車で走ろう/少年の思いを風に流して

波の間に朝陽がさしてきて/いまここからきっと素晴らしい日が始まるのだろう

ずっと前に始めた旅の続きを/再開の祝砲が鳴り響く

もっと遠く進むための知恵ならば/少しは増えたかもしれないね

雨が降り出したら少し休めばいい/終わらない旅に出た僕らは

さっきまでの雨がまるで嘘のように/月の夜僕らは旅に出る

 きっと出会う誰かの心の中に/昔からある景色探して

アクセル踏みこんでトンネルを抜け出す/夜明けを迎えるんだこれから

まくらことばのメンバーは、私にとっては比較的新しい友達と昔からの友達で構成されているのですが、新しい・古いに関係なく一緒に進んでいける喜びを、日々感じています。

でもやっぱりきれいな友情だけではなくて、かつては私の、若さ特有の(そもそもそういう人間かも知れぬが)傲慢さで振り回したこともあったし、この先だっておそらく「ちょっと違うんでないの」とお互い思うようなことになるかもしれません。

でも、偶然や必然がいろいろ重なって集まった3人が、いま同じ車に乗り込んで海を目指すようなこの瞬間の尊さは、私にとってこれ以上のものがない宝物です。

前回の記事で個人的なことを少し述べましたが、「どっか行ってた」時もずっと自分の中でくすぶり続けていたバンドへの思いが、かけがえのない出会いによってようやく拾い上げられることに、私はひたすら感謝したい。

そう、この曲は長いトンネルに迷い込んでいた自分に対して、夜明けを告げる歌でもあるのです。

本当はいろいろ謝ったりお礼を言ったりしなきゃいけないのはわかってるけど、この曲をやることでそうした思いがメンバーに伝わればいい、なんて思っています。

 

ハッチバック」を納得のいく音で鳴らせないかぎり、まくらことばは本当に始まらない――その思いに応えるような音が、少し出せるようになった今日のスタジオでした。

いや、でもやっぱ何も始まってないね。

だってまだ、あの、曲を街並みに見立てて歩き回るような、本当に独特なベースラインが加わってないんだから。

そろそろハッチバックに乗り込もうぜ!